2017年版6月30日はトランジスタの日。真空管との違いや役割。テレビの仕組みを見てみよう
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最終更新日:2017/06/06
はやりもの
6月30日は、トランジスタの日です。
トランジスタという名前ぐらいは、理系教科が苦手な方でも聞いたことぐらいは、あるのではないでしょうか?
別の記事も作成していますが、この日は、アインシュタイン記念日でもあるみたいです。
こちらも、もろ文系の人でも名前ぐらいは聞いたことが有る有名人ですね。
意識したことはなかったですが、6月30日は科学の日って感じですね。
今回はトランジスタがどういうものなのか、世の中にどういう影響を与えたのかを書いていこうと思います。
また、この日は、ハーフタイムデーとも言われており、一年の折り返しでもあります。今年も半分過ぎたんですね。早すぎです(⌒-⌒; )
Contents
トランジスタの日とは?
1948年のこの日、アメリカ・AT&Tベル研究所のウィリアム・ショックレー、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテンが発明したトランジスタが初めて公開された。
トランジスタは半導体を用いて電気信号を増幅・発振させることができ、真空管と同じ働きをしながら小型・軽量・長寿命で消費電力が小さい等の利点があり、急速に普及して行った
トランジスタ世の中を変えた?
電気信号の増幅、発信と言われてもよくわからない方もいると思うのでその説明も後程するとしてトランジスタが世の中をどのように変えたのか?についてみていこうと思います。トランジスタを使う前は、真空管というものを使っていました。ちょっと年の人なら見たことあると思いますが、ガラス管のようなものです。
昔は真空管を使って電流増幅したりしていましたが、
小型軽量長寿命という事で、一番わかりやすいものは、テレビではないでしょうか?
昔は、テレビと言えば、真空管を使っていたため、非常に分厚いものでした。
正面から見たらスマートに見えるテレビも横に回ると分厚いのが当たり前でした。
真空管とからトランジスタに移り変わってもブラウン管として残っていましたが、それも使わなくなったことで真空管が全く使われなくなり、液晶テレビのようなものが出て来て薄型テレビが普及して来ました。
真空管とトランジスタの違いとは?
真空管もトランジスタも電圧や電流を増幅するためにあります。増幅とは小さな力で大きな動きをコントロールすることです。
例えば業務用水道管の水は勢いが強く、とても手で止められませんが、バルブ(蛇口)をつければ手で止められます。
通常バルブは手で操作しますが、これを水で操作できるようにしたら、大きな水の動きを小さな水の力でコントロールした、
つまり水の流れの増幅になります。
ちなみに真空管を英語で「バキュームチューブ」とは別に「バルブ」と呼ぶのは、こうした動作から来ているのです。
真空管やトランジスタも同じような機能があって、わずかな電気の変化で大きな電気の流れをコントロールできます。
また真空管よりトランジスタのほうが新しい電気素子という訳ではなく、真空管の実用化が思いのほか早かったため、
あっという間に普及してしまっただけで、両者のスタートはどちらが先とも言えません。
【2極管】
それでは、なぜこのような事ができるのか、その仕組みを見てみましょう。
真空管を見てみると、ガラスチューブの中に金属板で出来た電極が見えます。
これがプラスの電極でプレートといいます。
また、動作中の真空管は中心あたりに、煌々と光るヒーターが見えます。これがマイナスの電極でカソードといいます。
金属はもともと、たたいたり熱したりすると、その中から電子が飛び出しやすくなる性質があるので、
マイナスの電極を熱するため、ヒーターつまり電熱器が入っているのです。
この状態でプレートに電池のプラス、カソードに電池のマイナスをつなげると、熱せられたカソードの電子が、
プレートに飛び移ろうとします。これは静電気の働きによるものです。
ところが途中に空気の分子(酸素や窒素)があると、これがじゃまして効率よく飛び移れません。
また酸素はヒーターをどんどん酸化させて、燃やしてしまいます。
そこで全体をガラスチューブで覆い、中を真空にするのです。
これをプレートとカソードという2つの電極で出来た真空管、2極管といいます。
ところで上の図では、電流と逆方向に電子が移動しているように描かれていますが、これには訳があります。
電気の存在が発見された時「電流とはプラスの電気の粒がプラス側からマイナス側に流れること。」と考えられていました。
しかし物理学の発達により、「電流とはマイナスの電気の粒である電子がマイナス側からプラス側へ、流れていること。」
とわかったのです。
そこで両方の考え方をそのまま生かし、「電流が流れたときは、逆方向に電子流が流れていることになる。」
と考えることにしました。
例えて言えば、幸福が入ってくるのは、不幸が出てゆくのと同じだ、といった感じです。
一般に、電気を学ぶときは電流の考え方、物理や化学では電子流の考え方で、理解を深めてゆきます。
真空管の仕組みを物理的に理解するには、電子流の考え方で進めますが、
単なる電気の部品として理解するときは、電流の考え方で進めます。
真空管の特徴とは、カソードは加熱されているのにプレートは加熱されていないという点です。
そのためプレートとカソードに逆向きに電池をつないでも、プレートから電子がほとんど飛び出さないのです。
このように真空管は電気の一方通行を行い、これを整流といいます。
家庭のコンセントは100ボルトの電圧が来ていますが、電池のように、
どちらかがプラスで、どちらかがマイナスとはなっていません。
コンセントの電圧は交流といって、いつもプラスとマイナスが、波のように入れ替わっているのです。
ところがテレビやパソコンなど、ほとんどの電子機器は、プラスマイナスが定まっている直流で動きます。
また交流のままでもよかった洗濯機や冷蔵庫も、中にコンピューターが組み入れられて、直流が必要となっています。
そんなとき整流が役に立ちます。整流では一方通行の特徴を利用して、プレートがプラスのときだけ電流を流す、
つまりいらないマイナス側を、ばっさり切り落とします。
この波を、脈が打つような形から脈流といいます。このままでは直流とは違いすぎるので、
コンデンサという蓄電器でその間をうめます。
コンデンサは、自転車の空気入れについている空気室と同じで、空気入れを押していない時でも、
空気室に溜まった空気が隙間を埋めるように、脈流の隙間を埋めます。
これでは電池など本物の直流とはちがいますが、この程度でも、がまんして働いてくれる電子機器は多くあります。
がまんならないという機器では、さらに電気的に処理をして直流に近づけます。
整流はトランジスタの原料である半導体でも作れますが、原理は大分ちがいます。
半導体とは電気を流す金属と、電気を流さないプラスチックなどとの中間にある物質です。
また整流作用では鉱石ラジオとして、半導体の方が真空管より先に実用化していました。
ところで、金属が重くプラスチックが軽い理由は、主に原子の重さによります。
一方、半導体はその中間の重さで、電気を流すような流さないような、中途半端な性格を持ちます。
そこに注目して、人間が半導体に、親分と子分の関係を作ってやると、親分の命令は子分に伝わりますが、
その逆はできなくなります。
半導体の原料は地球上に大量にあるケイ素(シリコン)が代表です。。
半導体は、混ぜ物をして、電子が過剰気味と不足気味の結晶をつくり、二つを接合すると、
そこに原子レベルで電気の段差が出来ます。電子は高い所から低い方に落ちて移動できるのですが、
その逆は行けません。
こうして一方通行が出来ます。ただし、あまり勢いよく落ちると低いほうの床が壊れてしまいます。
落ちる勢いとは電圧の高さを意味し、内部を突き抜ける電子も出てきます。
こうした理由から、初期のトランジスタは高い電圧に弱く、さらに電流の安定度も悪く、
トランジスタが真空管に取って代わる時代は来ないと、多くの人が感じたそうです。
当時は、シリコンの純度を上げるクリーンルームという概念も、まだ手探り状態でした。
しかし真空管では、とても太刀打ち出来そうにない電子機器が登場しました。
それがABCマシンから始まった電子コンピューターです。
真空管のコンピューター最盛期では、そこから出る熱を冷やすだけで、家庭用電子レンジ200台を同時に
使用するのと同じ電力が必要でした。
【3極管】
2極管はすばらしい発明でしたが、早々と特許がとられてしまったので、特許を逃れるため、
プレートとカソードの間にもう一つ別の電極をいれた3極管というものを考えた人がいました。
3つめの電極の意味は当初「これは2極管ではないから特許を侵害しない。」と言う程度のようだったのです。
しかし、この第3の電極こそが、増幅つまりコントロールを行うバルブ(蛇口)の意味を持っていたのでした。
第3の電極はプレートとカソードの間に置かれるので、板状では、電子の通行のジャマになってしまいます。
そこで電子がすり抜けられるよう、グリッド(格子)状の電極とし、この電極をグリッドと呼ぶことにしました。
グリッドにはカソードよりもさらにマイナスになるよう電池をつなぎます。
するとマイナス同士の静電気の反発で、電子はプレートに飛び移りにくくなります。
このグリッド電圧をバイアス電圧といいます。
グリッドをさらにマイナスにする事を「バイアス電圧を深くする」といいます。
すると、ついに電子はカソードから出られなくなりますが、この状態をカットオフ状態といいます。
尚、グリッドは格子というよりコイル状になっています。またイラスト中ヒーターは省略しました。
反対にバイアス電圧を浅くしてカソードと同じ電圧つまりゼロボルトにすると、電流が最大になります。
この状態を飽和状態といいます。
グリッドが丈夫に出来ている一部の真空管は、さらにプラスにすることも出来ますが、通常はゼロ止まりです。
こうして出来た3極管は、少ないグリッド電圧の変化でプレート電流を大きく変化させ、
電気信号の増幅を行います。またカットオフと飽和状態は、電流を切ったりつないだりする
電子スイッチとして見ることも出来ます。
当然3極管のようなことを、半導体にもやらせようと考えた人たちがいました。
そうして出来たトランジスタには、真空管には出来ないことがあったのです。
トランジスタは、電子が過剰気味な半導体と不足気味な半導体の、サンドイッチ構造で作ります。
ところが、これには2種類の組み合わせがあって、それぞれは、コントロールする電圧のかけ方がまったく逆になるのです。
つまり、電子の流れをお堀でくい止め、時々お堀の底を「引き上げ」て、電子を通す方法と、
流れを塀(へい)でくい止め、時々塀を「引き下げ」て、電子を通す方法です。
それぞれの用途は、お堀のほうは、プラスの電気用、
塀のほうはマイナスの電気用として便利に使い分けることができます。
さらに高い電圧や大きな電流にも強いトランジスタが続々開発され、ヒーター不要や小型などの特徴から、
ここに来て真空管としては、「おみごと!」と言わざるをえなかったのです。
こうして1970年ごろを境に、真空管は秋葉原から姿を消し始め、そのまま消滅するかにみえました。
真空管に見切りをつけて廃棄したパーツ屋のゴミ箱は、まさに宝の山で、多くのマニアがそれを拾っていました。
それを不快に思った店員が、鉄棒で真空管を潰し始めた時の歪んだ表情は、今でも悲しい思い出として残ります。
かつて一般家庭に、大量の真空管が入っていった時期があります。
それは東京オリンピックや皇太子妃ご成婚によって始まった、テレビの大量普及時代です。
さらにカラーテレビの普及で、様々な真空管が開発されましたが、
やがてそれらもブラウン管以外、全てトランジスタに代わりました。
そして次にやってきたオーディオブームも、主役は歪の少ないトランジスタになっていました。
歪を打ち消す負帰還という方式が、真空管よりもトランジスタに向いていたのです。
そんな時、ある電気関係の雑誌から、真空管アンプのブームが起きました。
電子部品である真空管がブームになるということは、もはや真空管の存在が実用品から
趣味の世界へ移ったことを意味しています。
しかもその中心は1950年代以前の物が多く、懐古趣味のように思われていましたが、
これこそが、本来必要ないと思われていた、「アンプのキャラクター」を求める動きの始まりだったのです。
それまでアンプに求められる性能は、「無色透明」が原則でした。
余計なキャラクターは邪道だったのです。
同時期、日本人にも個性を尊重する時代が始まろうとしていました。
戦後の日本で、本格的に民主主義が定着し終えたと言われる時代です。
このようにして、ガラスチューブのかたちがボディラインのように、ヒーターが心の灯火のように、
さらに出てくる音が歌声のように例えられ、まさに真空管は人格を得たのでした。
真空管とトランジスタのレースは、半導体開発の遅れで、一時的な真空管のリードとなりました。
また第2次世界大戦により、実用化にメドがついている真空管が、優先的に開発されたことも、
真空管にとってラッキーだったと言えます。
しかし、もし真空管開発にも遅れが出ていたら、消費電力が少なく小型のトランジスタに開発資金が流れ、
特殊なものを除き、真空管の出番はほとんど無かったかもしれません。
一方トランジスタがいかに優秀になったとしても、部品同士を半田付けしている時のレース内容は
せいぜい徒歩と馬車の違い程度でした。
ところがモノリシックICの登場という画期的な出来事により、半導体はジェット機の如く、
あっという間にレース会場を飛び越えてしまったのです。
モノリシックICは、安価な抵抗器やコンデンサをも、超高価なシリコンウエハーで構成するという、
当時としては極めて馬鹿げた発想の産物だったため高価となり、当初全く売れませんでした。
しかし東西冷戦のミサイル関連と宇宙開発競争で、大量の国家予算がIC開発資金を潤し、
さらに価格を問わず、大量に軍部やNASAがそれらを買い上げたため、ICメーカーは急成長しました。
皮肉にも2次世界大戦が真空管を成長させ、東西冷戦が今日のコンピューター繁栄に役立ったのです。
テレビの表示の仕組み
テレビってどうやって映像を表示してるの?テレビ、パソコンのディスプレイ、携帯電話、カーナビ、PDA(個人用携帯情報端末)などなど、今や綺麗なカラーディスプレイ画面は生活に密着した必需品だよね。日本でテレビのない家ってないくらい。みっちゃんは、朝起きてから夜寝る前までテレビはついてるし(←もちろんつけっ放しではないよ)、携帯だってイジらない日はない。もちろん、ホームページ作ってるんだから、パソコンだってしょっちゅう使ってるしね。
ありとあらゆる所で活躍してるディスプレイ画面。でもアレってさ、どうやって僕達に映像を見せてくれてるんだろうね?ほんの些細な興味から調べてみることにしました(笑)
1.ディスプレイ画面の種類
いま、皆んなの家にあるテレビってどんなテレビ?たぶん、ブラウン管型のテレビって人が多いん
じゃないかな?もちろん、みっちゃん家でもそうです。でも、最近では液晶テレビとか、電気屋さ
んでも数台置かれるようになったプラズマテレビなんかが出てき始めたよね。こういうのをFPD
(Flat Panel Display)と言って、値段はまだブラウン管に比べるとだいぶ高めだけど、これから普
及していくに従ってだんだんと値段も安くなっていって、次にテレビを買い換える時は液晶にしよ
う・・・なんて事も十分あり得るだろうね。
さて、代表的なディスプレイの種類は以下の通りです。ほんとは、これ以外にもまだまだたくさん
あるんだけど、FPDでは特にこの4種が伸びてくると予想されています。
2.ブラウン管(CRT)の表示原理
まずは、いま世界に一番普及しているブラウン管ディスプレイの表示方法を見てみよう。一番の
用途はテレビとパソコンだろうね。ここ最近は、パソコン分野でも省スペース型って事で液晶ディ
スプレイが流行ってるけど、やっぱり安くてキレイ(高画質)なのでまだまだブラウン管は根強い。
※
インターネットでCRTとか検索すると、もっとキレイで分かりやすい図がたくさん載ってます。でも、それをそのまま転載すると著作権を侵害するかも知れないので、このサイトにある図は、上の表も含めて全て自分で書いてます。別の機会に紹介しようと思ってるけど、自分で描いたものなら、他サイトと全く一緒の図であったとしても著作権の侵害にはなりません。それどころか、みっちゃんが描いた図そのものに著作権が発生するのです(笑)
ブラウン管テレビの構造は、主に左図のような感じです(上から見た時の図だよ)。ほとんどがガラス製の真空管で占められています。ブラウン管テレビが重いのは、実はこの真空管が重いからなんですね~。
それでは表示の原理を簡単に紹介します。
ブラウン管は、後ろに電子が飛び出す電子銃というものがあり、そこからブラウン管の表面に向かって電子ビーム(カラーの場合3本)を飛ばします。表面には電子が当たると光を発する物質(無機蛍光物質=フルオレセイン)が塗ってあり、赤い光が出る物質に電子が当たると赤い光が出ます。
光が出る物質は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色で、この3色を使って様々な色を表現できちゃうんです。光の3原色って言って、例えば赤い光と緑の光を混ぜると黄色の光になり、全てを混ぜると白になるといった感じですね。小学校の頃にやった絵の具の調合みたいだね(笑)
電子ビームを飛ばすのに、なんで真空にするかっていうと、空気がたくさんあると空気の分子に電子が当たってしまい、ちゃんと蛍光体までビームが届かないからなんだ。
さて、ビームは画面の左上から右に、右端までくると1つ下の行の左端から右に走査し、右下端までくると再度左上端に戻る。このように電子ビームは、ある瞬間にはディスプレイ上のある1点しか照射していないけど、管面に塗布された蛍光体の残光があるので、ビームを素早く走査することで人間の目には画面全体が常に光っているように見えるんだ(1秒間で数十~百数十回繰り返しビームを当てる)。
また、画面全体にビームを当てるために、電子銃から発射されたビームは電磁石(偏向ヨーク)によって曲げられる。ただし電磁石によるビームの曲率には限界があるので、大画面のブラウン管ディスプレイを作る為には、管面から電子銃まで一定以上の距離を確保しなければならない。つまり、ブラウン管ディスプレイを大画面化するには、画面サイズが大きくなるに従って、それだけ奥行きも必要になってくる。そんな訳で、なかなか大型化にしにくいのがブラウン管の欠点なんですね。
3.液晶の表示原理
続いて、ブラウン管に次いで普及している液晶について説明します。液晶って言葉は一般的に
使われているけど、もともと液晶ってヤツは光るわけでもなく、ある特異な性質を持った物質を
総称した名前なんだ。その特異な性質を利用した表示システムが液晶ディスプレイってワケ。
液晶とは・・・
液晶とはその名前が示す通りの物質で、結晶でありながら液体の状態にあるというあやふやな
性質を持っている。液晶を構成する物質は、10種類以上の成分からなる混合物で、そのほと
んどが分子量500以下のエステル系やビフェニル系などの有機化合物です。
この物質は10種類くらいある
液晶成分の内の一つだよ。
見た感じ、長細~い分子構造
である事がわかります。
上図の分子構造を見ても分かるように、液晶分子は長細い棒状の形をしている。そして、次の
ような特異な性質を持っていて、これが液晶ディスプレイ表示の原理の基となっている。
通常、液晶分子はゆるやかな規則性をもって並んで存在している。しかし、ここに溝を彫った板
(配向膜)を接触させると、その溝の向きに沿ってぴたりと並ぶ性質があるんだ。変だよね(笑)
溝の向きを90度変えた2枚の配
向膜で液晶を挟むと、液晶分子
は層内で 90度ねじれた状態で
配列する。
この配光膜に電圧をかけてやる
と、図のように液晶分子は垂直
に並ぶ性質がある。
液晶に光を通すと、上図のように
分子の配列が90度ねじれている
場合には、光も90度ねじれて通
っていく。
電圧がかかると分子は垂直方
向に並ぶので、光は分子の並び
に沿って直進する。
そうそう、液晶の表示システムを説明する前に、光について簡単におさらいしなきゃね。光って
のは、エネルギ-(電磁波)のうち、人間が明るさや色として目で感じることのできる部分をいい
ます。可視光(波長380~700nm)ともいうね。また、光は垂直方向と水平方向に波をうちなが
ら走っています。
さて、この2方向の光を分離する事を偏光といい、その為のアイテムを偏光板といいます。例え
ば、垂直方向の光しか通さない偏光板に光を当てた場合、垂直方向以外の光は全てカットされ
てしまいます。逆に水平方向の偏光板の場合は水平方向の光だけが通過します。
液晶ディスプレイの表示原理
ここまで見てきた液晶と光の性質を上手く組み合わせる事で、液晶ディスプレイが完成します。
ちなみに、世界で最初に液晶ディスプレイを搭載した製品は、1973年のシャープ製電卓だった
そうです。
液晶のねじれに
よって、光が2つ
の偏光板を通過
した。我々には
画面が白く見え
る。
光が最初の偏光板に
当たり垂直方向の光だ
けが通過する。
溝の向きを変えた配向
膜間では液晶がねじれ
て配列し、光も液晶に
沿ってねじれる。
垂直→水平へと光の
方向が変った為、水
平方向の偏光板を通
過できる。
電圧をかけて液
晶の配列を変え
る事で、光が2
つ目の偏光板を
通過できない。
我々には画面が
黒く見える。
光が最初の偏光板に
当たり垂直方向の光だ
けが通過する。
配向膜間に電圧をか
けると液晶が真っ直ぐ
に並び、光も液晶に沿
って直進する。
垂直方向の光は、水
平方向の偏光板を通
過できない。
液晶ディスプレイは、簡単に言えば電圧を操作して白か黒かを表示するシステムです。
これを1画素として、画面上にはこのような画素が何十万~何百万も敷き詰められています。
現在、世の中に出ている液晶ディスプレイは、カラー化や高性能化の為に改良されたものばか
りですが、基本的な原理は一緒です。
まとめ
トランジスタから真空管、そしてテレビの原理という流れでみて行きましたがいかがでしたでしょうか?電流増幅というのがよくわからない人は、マイクを思い出してください。
小さな声で喋った声が増幅回路を通って声の質は変えずに大きさだけが変わってますよね。これもトランジスタの仕組みを使ったものになります。
トランジスタは、真空管に変わる未来の阻止として期待され今や更に集積度を増してICという形で使われています。これらの発展があって今のスマホやパソコンが普及する事になったのでトランジスタの発明はまさに現代社会を作ったと言えるでしょう。
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