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2016年版9月26日はワープロ記念日。由来やワープロの歴史やパソコンとの比較など紹介します

公開日: : はやりもの


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こんにちは、ヒロです。

9月26日はワープロ記念日です。
由来やワープロの歴史やパソコンとの違いを紹介いたします。

ワープロ記念日とは?

1978(昭和53)年のこの日、東芝が世界初の日本語ワープロ「JW-10」を発表した。
東芝

ワープロの歴史


日本語ワープロの歴史

NECパソコン帝国の誕生
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パソコンで動くほぼ日本初のワープロ(1982年、PC8801用)


 1973年に刊行された小松左京のSF『日本沈没』に、こんな文章があります。

《コンピューターのランプが壁面いっばいに点滅し、記憶装置(メモリー)のテープやドラムがまわり……》

 当時、コンピューターの記憶装置は「磁気テープ」でした。1971年、IBMは、革命的な記憶装置「フロッピーディスク」を販売開始しますが、まだまだ普及には時間がかかります。

 世界初の日本語ワードプロセッサーは、1978年に東芝が発表した「JW−10」です(発売は1979年2月)。ハードディスクとフロッピーとプリンタがセットされ、重さ220kg、価格は630万円。当時、外車のキャデラックより高いと揶揄されました。このとき東芝は、小松左京の大阪事務所に1台提供しますが、SFの大家である小松左京でさえ、ワープロで小説を書くことはなかったと言われています。

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東芝科学館に展示された世界初の日本語ワープロ


 かつて日本には、大正時代に発売された「和文タイプ」や、新聞社が使っていた「漢字テレタイプ鍵盤」がありました。しかし、大量の漢字盤から1文字ずつ拾う方式で、熟練者にしか使えません。
 一方、当時のコンピューターでは、英数字かカタカナしか使えません。

 つまり、日本語ワープロは、漢字を映すディスプレイ、漢字を記憶させるメモリー、漢字の印字が可能なプリンタなど、ハードの進化によって初めて完成するのです。

 それに加え、漢字のフォントや漢字辞書も作らねばなりません。東芝のワープロ開発の様子は次のように記録されています。

《漢字フォントは専門のデザイナーに頼むことにしたが、ビジネスに必要な漢字は大小含めると、およそ1万字種にも上った。しかしデザイナーは1つ1つフォントのデザインを起こしていくわけで、1週間に作れるフォントはせいぜい100字種ほど。辞書は単純に国語辞書から抽出して作ればよいと思ったが、辞書にあるのは一般名詞ばかりで、ワープロに必要な固有名詞はほとんど入っていない。(中略)辞書に載っていない人名や地名は、知り合いの保険会社に頼み込み、内証で契約者のデータから姓と名をそれぞれ上位3000件ずつ教えてもらった》(『パソコン革命の旗手たち』より)

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和文タイプの巨大文字盤


 いったい、漢字ワープロはどうやって誕生したのか。

 東芝が日本語ワープロの開発に着手したのは1971年。
 現在でも使われる「かな漢字変換」は、このときすでに発明されています。

 具体的には

●同音異義語(「参加」と「傘下」など)を区別するため、下に「する」をつけて動詞にできるか(サ変名詞)分類
●意図しない同音異義語が出てこないよう、一度使った漢字を優先的に出す「短期学習機能」
●ユーザーがよく使う語を頻度順に表示する「長期学習機能」などなど

 この開発によって、手書き(1分間70字)を上回る「1分間80字入力」が実現します。

 1979年9月にシャープが、1980年5月には富士通、NEC、日立が相次いで日本語ワープロを発表。
 1982年、富士通が初めて100万円を切った「MY-OASYS」を85万円で発売、1985年には東芝が初めて10万円を切る「ルポ」を発売し、一般家庭にも普及していきます。

 ワープロ専用機は1989年に出荷台数が最大になりますが、その後、急速に市場が縮小し、2000年に東芝が撤退、2002年にシャープが撤退し、消滅しました。

 市場が消えた理由は、もちろんパソコンのワープロソフトに食われたからです。では、パソコンのワープロはどのように開発されていったのか。
 
 パソコンが誕生する前、いわゆる「マイコン」は、基板に数値表示ができるLEDと16進数キーボードが付いたものが普通でした。日本では1976年に発売されたNECの「TK-80」などがその例です。


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NECの「TK-80」(国立科学博物館)


 1977年1月。アメリカ・シカゴで開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で常識をくつがえすような機器が登場しました。
 
 コモドールのPET-2001。小型の白黒ディスプレイとデータ保存用テープレコーダー、キーボードが箱にはめられたオールインワン型で、事実上、世界初の「パーソナル」なコンピューターです。マイクロソフトのBASICという基本ソフトが入っており、電源オンですぐに使えました。

 ちなみに、メモリーは4KBで、これは英数字4096文字分です。
 同時期にアップルのAppleII、ラジオシャックのTRS-80などが発売され、パソコンの登場となります。

 その後、フロッピーディスクの使用が当たり前になってくると、それに適したOSであるデジタルリサーチのCP/Mが登場します。CP/Mの時代、大ヒットしたのが、1978年に発売された「WordStar」というワープロ。もちろん英数字しか使えませんが、ワープロという概念を初めて広く世に知らしめました。

 月刊『アスキー』1981年4月号によると、日本語処理のできる日本初のコンピューターは、1977年、大阪のシステマティックス社が出した「えびす7Ⅱ」という850万円のオフコン(オフィスコンピュータ)だとされています。

 しかし、これはまったく知られておらず、ほとんど実用にならなかったものと思われます。

 1978年9月、日立製作所が日本初のパソコン「ベーシックマスター」を発売。
 そして、1979年5月、マイクロコンピュータショウで発表され、大きな注目を集めたのが、NECの「PC-8001」です。PC-8001は160×100ドットのモニターにカラー8色を同時表示することができました。定価16万8000円で、25万台という、当時としては驚異的な売り上げを記録します。


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NECパソコン帝国の原点となった「PC-8001」


 ある程度使える漢字システムは、このPC-8001で動く日本ビジネスシステムズ社の漢字システムが最初です。この方式は1980年のマイコンショウで発表されました(京セラが製造して、タンディ・ラジオシャックが販売したTRS-80でも可動)。 ローマ字入力を実現しましたが、漢字1文字を入力するのに30秒ほどかかる代物でした。

 前出の『アスキー』1981年4月号は、特集記事として漢字処理システムのレポートを掲載しています。このとき入手できた漢字システムは、ほかにアップルⅡで動いたパックス・エレクトロニカ・ジャパン社製のものしかなく、この段階ではパソコンで動く漢字システムは2つだけだったとわかります。

 1981年、富士通が「FM−8」を発売。グラフィックスは640×200ドットで、別売りの漢字ROMを組み込むことで、漢字の表示に対応しました。



FM-8のカタログ(1982年)より。麻雀や花札などのゲームはカセットで提供


 同年後半、NECは「PC8801」で、同じく漢字の表示を実現。こちらはモノクロ画面で640×400の表示が可能でした。漢字1文字が16×16ドットなので、640×400のモニターでは40字×25行表示できます。これで、ようやく実用的なワープロの登場となるのです。

 1982年春、PC8801用ワープロソフト『簡易日本語ワードプロセッサPCS-008』が登場します。価格は3万8000円。これが、パソコンで動くほぼ日本初の実用的なワープロです。
(FM-8のワープロとどっちが早いかは確認取れませんでしたが、おそらくNECが先)。


簡易ワープロと、漢字使用に必要なN88-漢字BASIC


 ソフトのカタログには漢字辞書の語数が書いてないので、まず間違いなく単漢字変換(冒頭の写真のように「ぎ」と入れると「疑」「義」などの候補が出る)だったと思われます。
 ちなみに、このパソコン上でワープロ以外でも漢字を使いたい場合は、漢字ROMに加え、漢字BASICという別のソフトが必要でした。
 
 これに漢字プリンタ、モニター、当時は高価なフロッピードライブなどを加えていくと、かなり高価格になってしまいました。



最初期の漢字プリンタPC-8822の印刷見本


 なお、カラーでも40字×25行の漢字表示を実現するには、いわゆる16ビットパソコンの登場を待つ必要がありました。16ビットパソコンは、IBMが1981年に発売した「IBM PC」が始まり。日本初の16ビットパソコンは、1982年1月から販売開始した三菱電機の「MULTI 16」です。

 そして、この年10月に発売されたNECの16ビットパソコン「PC-9801」が爆発的に売れ、最盛期は日本のパソコンの9割を「PC-9800」シリーズが占めることになります。

 98シリーズのワープロソフトは、管理工学研究所の「松」が有名でしたが、後にジャストシステムの「一太郎」が圧勝します。一太郎は、日本で初めてマウスをサポートしたNEC「PC-100」に標準装備されていたワープロJS-Wordの進化系です。

 なぜ一太郎が松に勝ったかというと、かな漢字変換ソフト(ATOK)をワープロの外でも使えたから。その後、「松」も日本語入力システムを「松茸」として独立させますが、時すでに遅しでした。

 そして、もうひとつ大きな理由があります。「松」の全盛期、このソフトの取り扱いを拒否されたソフト流通会社が、「一太郎」を発掘し、全面的に売り出したのです。この会社こそが、孫正義の日本ソフトバンク(現・ソフトバンク)です。



「一太郎」の原型であるJS-WORD


●日本のIT革命を準備した男
●パソコン博物館(1980年代初頭のパソコンカタログ)

制作:2016年5月23日

<おまけ>

 日本語ワープロの実現には、「どうやってかなを入力するか」という問題がありました。JISキーボードが規格化されたのは1972年2月1日ですが、慣れないと打ちにくいものです。
 そこで、人間工学に基づいて、富士通が「親指シフト」を発表したのが1979年。これはワープロ専用機「OASYS」の爆発的人気によって普及しますが、実はNECも独自キーボードを開発していました。


左から漢字キーボード、手書き漢字認識ターミナル、音声入力、タブレット(いずれも1983年)

まとめ

世の中にはワープロ専用機とパソコンのソフトとしてのワープロがありますが、
「ワープロ専用機の方が使いやすく設計されて本当に誰でも簡単に使えますよ」
といわれたり、
「ワープロ専用機で出来ることはパソコンでも全部出来るからパソコン買った方がいいですよ」
という方がいます。両方の言い分はわかるけど結局ワープロを専用機を使ってると不満が出て来てバージョンアップするには新しく購入という選択をしてる人が多いように感じます。

パソコン
メリット 不具合があったら修正版がでてアップデート出来る。
ワープロ以外の機能も使える
わからない時にパソコンが詳しい人が近くにいれば聞ける
ファイルを簡単に他の人とやりとりや共有出来る。

デメリット 最初の設定が面倒
機能が多すぎで何から始めていいか分からない。



ワープロ専用機
メリット プリンターまで含めて特に設定することなく使える
機能がワープロに絞られてるので使いやすい

デメリット 不具合があった場合に対応が遅れがち
周りに同じ機種を持っている人がいないと、わからない時に聞けない。
ワープロ以外の機能を使いたいと思っても使えない。
ファイルのやり取りが出来ない。あるいは、周りにファイルを開ける人がいない。


インターネットなどを絶対使わない。
ワープロで年賀状作ったりするぐらいしか使わないという人は、ワープロ専用機でもいいかもしれませんが、基本的には、周りに詳しい人がいる可能性が高いパソコンを買う方がメリット大きいと思います。
昔と違って今はコンピュータの性能が段違いなので、ワープロ機能だけしか使えないのはもったいない。

初期設定がめんどくさいという人でも最初のワープロ設定まで完了させてパソコン引き渡しというサービスもあるので利用して見てはいかがでしょうか?



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