1年間無収入？劣悪な報酬にもかかわらずアニメーターになる人がいなくならない理由とは？

こんにちは、ヒロです。

アニメーターという職業があります。
アニメの監督や原画、動画を作成する人全員、
アニメにかかわる人たちのことですね。

2016年10月ごろにアニメ会社の求人で
「1年間は無収入だと思ってください」
「実家から通える人、親から仕送りしてもらえる人」
という文言があったということで話題になるぐらいブラックな業界ですが、
なぜ、なりたいと思う人がいるのでしょうか？

アニメーターの魅力についてみていきましょう。

年代別にみたアニメーターの年収

アニメーターの平均年収は332万円、400万円以下の年収が全アニメーターの50パーセント以上

日本アニメーター・演出協会（ＪＡｎｉＣＡ）によるアニメーターの労働実態調査（2009年）では、
20代アニメーターの平均年収は110万円、30代アニメーターの平均年収は213万円と同年代の年収を大きく下回っていることがわかりました。
しかし、2014年によると平均年収の実態は高くなっていました。
再度の調査によると下記となりました。(2014年度版)

平均年収：332万円
150万円～300万円以下が約35パーセント
350万～400万円以下約10パーセント
と400万円以下に半分以上の人がいました。
※日本アニメーター・演出協会（ＪＡｎｉＣＡ）のデータによる

40代以上になれば、全職種平均年収とそれほど差はなし。
20～30代の若手アニメーターの給料が少ないのは、大半の人が出来高制のフリーランスであることに加え、請け負う仕事も動画など単価（1枚200円前後）の安い仕事が中心となることが安月給の理由。
しかし、この厳しい若手時代に技術を磨き経験を積むと、動画→原画→作画監督とステップアップすることが可能。さらに監督まで上りつめることができれば、全職種平均年収よりも高い収入（年収1,000万円クラス)が期待できます。

給料が馬鹿みたいに安いのにアニメーターになる人がいるのは、年収1000万円クラスを狙える可能性もあるということと、アニメが本当に好きで
アニメにかかわった仕事をしたい、絵を描くことが本当に好きと思う人がいるからですね。
それ以外でこの劣悪な環境下で仕事をしたいという人はいないでしょう。


ちなみに年齢別の年収と月収の推移は以下のようになる。

アニメーター業種別年収

「仕上げ」が194.9万円。
「原画」が281.7万円。
「キャラクターデザイン」になると510.4万円。
「背景美術」は、240万円。
「作画監督」は563.8万円。
「監督」は648.6万円。
こちらのデータからわかることは、
年代別の平均年収は、年功序列で高くなっているわけではないということだ。

つまり40代のアニメーターの年収が他業種と比較してさほど見劣りしないのは、作画監督や監督にまで上り詰めているからだ。

忙しい割に、激安であるアニメーターの年収では、安易な気持ちで業界に入った人以外は、やめていくことになり、
30代、40代となるにつれて人数が減っていくことは想像できる。
もちろん20代で監督になる人もいるかもしれない。

しかし、20代のアニメーターは多いのでおのずと低い年収の人によって平均年収は下げられる。
30代、40代になるにつれて監督に上り詰める人の数は増えてくるが、全体の人数も減るため、
平均年収が引き上げられていると考えられる。

つまり、業界に頑張って残っていれば、年収は人並みにもらえるというものではない。

しっかりしたビジョンを持って、作画の練習をひたすら行い、技術を磨きつくした数少ないアニメーターのみが、
高級どりになることができるが、そこがわかってない人は、
頑張ってれば、1枚当たりの単価が上がってそのうち人並みに生活できると勘違いし、業界にしがみつく可能性があるため
注意が必要である。

アニメーターの生涯推定年収は？

上記データをもとに、22歳～65歳までアニメーターを続けた場合の生涯年収を計算すると、1億4276万円となります。
これは、中卒男性の平均生涯年収1億7845万円よりも3,000万円ほど低い数字です。
にもかかわらず、アニメーター志望の若者が後を絶たないほどの人気職業なのです。

現在アニメ業界を支えているアニメーターは、駆け出し時代の生活を犠牲にしてでも働きたいという強い信念を持って業界に入った人たちです。
若手の多くは、アルバイトを掛け持ちして生活費を補っているか、親からの援助を受けながら生活しているのが現状。
そんなアニメーターが日本のアニメ産業を支えているのです。
(こういう現状の中、求人募集の中に親の仕送りが受けれるなどというばかげた条件が入ったというわけですね。。。)

CGアニメーターの年収を詳しく解説！

デジタル技術を駆使してアニメーションを作成するのが、CGアニメーター。
所属している制作会社の規模や雇用形態（正社員・アルバイト・フリーランスなど）によって年収は大きく異なります。

大手制作会社所属のCGアニメーターの場合、30代の平均年収は400万～500万円ほど。
中小零細所属の場合、30代の平均年収は200～300万円。20代前半は200万円に手が届かない人も多いそうです。
フリーランスになると、仕事量は安定しないものの、平均年収は数百万単位で上がります。
制作会社で数年～十数年間働いて技術力を身につけ、業界でのコネクションをつくってからフリー契約に転向するパターンもあります。

アニメ会社で働くための画力はどのくらい必要？

アニメーターには学歴は必要ありません。
最近では専門学校や美術系大学で基礎を学び、学校の就職先斡旋・推薦でアニメーターになる道が一般的になってきましたが、画力さえあれば、高卒でも中卒でも道は開いています。
面接時に作品を提出することが求められるので、最低限デッサンやパースは勉強しておくべきでしょう。
絵と絵の間のコマを補完する動画なら、それほど高い技術力は求められませんが、原画を描くにはかなりの画力が必要です。

これからのアニメ業界の未来で劣悪環境で働くアニメーターはいなくなる？

現在のアニメは、1枚1枚を手書きで絵を描く必要があることが原因でとんでもない量の絵が必要になるため、人手がすごく必要となっていると思います。
しかし、いつまでもこのような環境が続くとは思いません。エンジニア目線で考えてみると・・・

現在、作画担当という人がいて、作画担当が書いた絵と絵の間の絵を補完することで動画にするという流れになっているようですが、
今後、世の中が進化していくと作画担当が書いた絵をコンピュータに取り込むと画像と画像の動きからある程度自動で補完画像を作成してくれる。
その補完画像を違和感がないように一部修正すれば、出来上がり。
のようにシンプルになるのではないでしょうか？

そうなると、1枚200円ぐらいで作業してるレベルのアニメーターは一気に不要となり、
アニメの質も業界のブラックども改善されると思います。

今の、コンピュータの技術を駆使すれば、これぐらいはできるはず、
アニメ業界は、作成補助装置の開発に投資して
今のうちにアニメ業界をクリーンにしておかないと
必ず、訴えられる日が来ることでしょう。

まとめ

アニメーターの年収事情からだけを考えて何故アニメータになりたいか？を考えると監督にまで上り詰めた時の
1000万円以上の年収を目指せるかもしれない。しかも自分の好きなアニメの業界で。

といったところですね。

もちろん宮崎駿のように大成功を収めた人もいるでしょうが、
そこを目指すのは、かなり狭き門と言わざるを得ません。

自分で監督することを目指すならまだしも、
ずっと書き続けるだけでは、お金もたまらず、何も残りません。

作画以降の作業の自動化が実現すると職も失うことにもなりかねないので
アニメ業界に入る方は、必ず上を目指すつもりで入るようにしましょう。





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